2月16日 (土)  福島ツアーレポート その2

2月3日(日)
8時過ぎに家を出発、北千住駅で矢野さんをピックアップして首都高〜東北道で福島へ。早めの昼食をとった栃木県のSAではまだそんなに寒さは感じなかったのに、郡山ICに着いた頃には、外気温は2℃と表示されていた。
12時過ぎに郡山中央図書館に到着。図書館の入り口脇のモニタリングポストでは、0.182μSv/hを示しているが、手持ちの簡易線量計測器では0.6μSv/hを示している。
楽器と荷物を視聴覚ホールの前まで運んで1時に扉が開くのを待つ。12時半頃、音響の長谷川さんご夫妻が到着。郡山在住の歌手・阿部純さんにボランティアで音響をやってくださる方を探してもらったら、長谷川さんを紹介していただいた。実は長谷川さん、須賀川の蜂の子釜の伊藤文夫さん宅でのコンサートの時にいつもお手伝いしてくださった方で、偶然のつながりにお互いにびっくり。長谷川さんは、オーディオの専門書で紹介される程の知るヒトゾ知る専門家なのだ。ホールにあるもので間に合わせようと思っていたのに、手持ちの機材を総動員して来てくださった。凝り性が災いしないかと少々心配したけれど、こちらの注文通りシンプルな音響を心がけてくださって私も矢野さんもとても演奏しやすかった。
13時過ぎには郡山の「原発いらない福島の女たち」のみなさんはじめ、スタッフのみなさんが集まってきて、楽屋で打ち合わせ。武藤類子さん、黒田節子さん、初めてお会いする橋本あきさん...みんな魅力的な女性ばかりだ。毎日忙しい中をコンサートの準備、宣伝のために、大切な時間を割いてくださった。
14時過ぎ、ゲストで歌ってくださる阿部純さん到着。純さんは、原発事故後50曲も新曲をつくり、三児の母として福島に暮らすということを歌に綴っている。大分前に私のCDを聴いてくれて「ありのままの私」をレパートリーにもしてくれているそうだ。
15時過ぎにリハーサル終了。
16時5分、5分押しで開演。客席は八割方埋まっているようだ。
まずは郡山市コンサート実行委員長の橋本あきさんからご挨拶。

セットリスト。
1部
1満月の夜
2ふるさと〜京成線
3わたしと小鳥とすずと
4生きようよ
5ありがとういのち
6そのままで大丈夫
7祈り
ー休憩ー
2部
1星めぐりの歌
2ゲスト 阿部純さんー2011ぼくらの夏休みー
3新相馬節(純さんお囃子)
4会津磐梯山(純さんお囃子)
5チンドアリラン
6ミリャンアリラン
7ウナイノチカラ
アンコール ローズ

毎年仙台の「とっておきの音楽祭」にも出演している障がいを持った仲間たちがコンサートに来られていた。手話のような「マカトン法」を取り入れて「わたしと小鳥とすずと」を演奏してくれているというメールを事前にいただいていたので、本番では代表で梅沢はなみさんにステージにあがってもらい、マカトン法の振りをつけて一緒に歌った。少しも物怖じしない堂々とした姿に会場からは大拍手。
2部では、阿部純さんが原発事故後に作った「2011ぼくらの夏休み」を、二人の娘さんと一緒に歌ってくれた。
続けてこのツアーのために猛練習した「新相馬節」と「会津磐梯山」を、阿部純さんに間の手をいれてもらって歌う。「会津磐梯山」は矢野さんのマンドリンがとても良い感じ。私のチャングは、二拍子系のリズムがむずかしい。
最後にこのツアーのテーマ「ウナイノチカラ」を歌う。私のHPの管理人、及川葉さんが無料で作ってくれたチラシには、こんな風に書いた。「「ウナイ」は琉球の言葉で姉妹を表します。琉球には、暗い夜の海でさ迷う船乗りを救うというウナイ神の伝説があります。大震災、原発事故以来、真っ暗な闇に覆われたような世界を、光へと導く福島の女神たちに想いを寄せながら、福島のみなさんに歌を届けたいと思います。」
♪ウナイノチカラ〜♪の部分を会場のみなさんと大合唱。拍手がなりやまず、アンコールはローズ。
歌の後、福島原発告訴団団長の武藤類子さんからご挨拶。
予定を大幅にオーバーして、6時半頃終演。
会場の片付けを済ませて、7時半頃から近所のレストランで実行委員のみなさんとお食事。東京から青山さんと、葛飾人権ネットワークの石岡さんが日帰りで応援に来てくださった。オムライスとドライカレー、とても美味しかった。
解散後、福島原発告訴団の事務所へ。事務所といっても広い一軒家で、私たちのために武藤さんのおつれあいの真弥さんが部屋を暖めて待っててくれた。こたつで少し飲みながら雑談。矢野さん、清水くん、類子さん、真弥さん、私、なんともない話ばかりだけど、旧知の友と会ったようにくつろぐ。
23時頃就寝。

写真1 簡易線量計
写真2 はなみさんと私
写真3 阿部純さん&ドーターズ

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